朝日現代音楽賞高橋アキさん表彰式

記念写真
高橋アキ2014年5月31日(土)16時より、きゅりあん第2特別講習室(東京都品川区)にて、第23回朝日現代音楽賞(主催:日本現代音楽協会・朝日新聞社)の表彰式が行われました。同会場では、日本現代音楽協会(現音)の年次総会が行われ、総会終了後、受賞者のピアニスト・高橋アキさんをお招きしての表彰式となりました。

冒頭、福士則夫現音会長が祝辞を述べ、賞状を授与、続いて、朝日新聞社CSR推進部の高橋淳子さんと魚住ゆかりさんより花束が贈呈されました。

賞状、花束を受け取った高橋アキさんは「現音のコンサートは69年頃から毎年のように常連で出ていて(収録に入っていた)NHKの方に“毎年同じ顔ぶれだなぁ”なんて言われて申し訳なく思っていたんですけれど(笑)だんだん、現代音楽を一生懸命やる若い方たちが出て来て、安心して任せる事が出来るようになり良かったなと思っていました。昨年(2013年)現代音楽演奏コンクール“競楽”の審査委員を努めさせて頂いて、またご縁を持つことが出来て嬉しいなと思っていたら、今回この賞を頂けて、本当に光栄です」と語られ、参列した現音会員たちからも高橋さんとの数々のエピソードが飛び出し、会場は和やかな祝賀ムードに包まれました。

高橋さんは、6月にカメラータ・トウキョウからサティのピアノ曲の新譜をリリース、また、ニューヨークで、モートン・フェルドマン、バーバラ・モンク=フェルドマンのピアノ曲を録音予定。現音での受賞記念コンサートへの期待も高まっています。

 

▼高橋アキ オフィシャルウェブサイト
http://www.aki-takahashi.net

01朝日新聞ご担当者と

The 31st JSCM Award for Composers (2014)

The 31st JSCM Award for Composers (2014)

Since 1984, Japan Society for Contemporary Music (JSCM) has been providing ‘JSCM Award for Composers’ for new talent in the field of contemporary music composition, in order to support composers whose contribution to the development of yet new aspect of music we consider of not a little importance.
To achieve our purpose of finding out striking talents without compromise, the jury consists of a very small group of one chief juror and two other jurors, of whom the chief each year is selected by JSCM, and the other two are appointed by the selected chief.
Subjects and conditions for works to be submitted are set by each year’s chief juror, so that the award will be characterized not by any superficial moderation, but by strikingly unique individuality — unique new talent meeting the unique eye of a juror.

Eligibility:
A person of any age and nationality is eligible.
* Regular members of JSCM or Winners of the previous JSCM Award for Composers can not apply.

Instrumentation:
1 or 2 Piano(s) by 1 ~ 3 players. (Steinway)
* Excluding any preparation or internal playing method.
* Pieces with electronics will not be accepted.

Duration:
The duration of the submitted pieces should be within 15 minutes.

Submitting Period and Deadline:
The submitting period starts May 1st 2014 and the piece must arrive at JSCM until June 27 2014 (17h00 JST/UTC+9).

Materials to be submitted:
The following materials must be submitted either by mail or by the applicants themselves.
[1] 2 copies of the submitted score.
[2] Applicant’s information (written on either the application form or any other sheet of paper).
1) Applicant’s name (in block letter)
2) Date of birth
3) Brief Curriculum Vitae
4) Title of the submitted piece and the year of the composition
5) Program note
6) Instrumentation
7) Duration
8) Postal address, telephone (and fax) number, and e-mail address of the applicant
[3] A return envelope (of normal letter size), with the name and the postal address of the applicant,
and with the appropriate amount of postage stamps on (if from overseas, international postage
stamps).
[4] Proof of the payment of the entry fee (a copy of note from the bank)

Applications and submitted scores should be sent to the following address:
The 31st Award for Composers
c/o Japan Society for Contemporary Music
Yamaichi-Building 501
2-5-7 Higashi-Gotanda, Shinagawa-ku
Tokyo 141-0022 Japan

Entry Fee:
12,500 JPY (excluding sending cost). Checks and money orders are not accepted. It should be

transferred to the following bank account:
Sumitomo Mitsui Bank, Mejiro Branch,
Savings Account: 6360842
Swift Code: SMBC JP JT
Japan Society for Contemporary Music

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Award:
– The 31st JSCM Award for Composers is given to the winner of the first prize, who will receive at
the awards ceremony, the testimonial (certificate) and 150,000 JPY.
– Togashi Award is given to the piece which derserves the award. The recipient will also be given a
testimonial certificate and 100,000 JPY during the awards ceremony.
– Both monetary awards will be divided equally if there are more than one recipient.
– The jury will select about 4 pieces by reading and comparing the scores.
– The selected pieces will be performed in the following concert, and the award-given pieces will be

decided after a public debate:
JSCM’s Autumn Exhibition 2014 / The 31st JSCM Award for Composers Competition
October 23 2014 at Tokyo College of Music (Tokyo)

Members of Jury:
Masahiro Yamauchi (chief juror), Toshio Nakagawa, Hitomi Kaneko

Notice of Conditions:
– The piece(s) to be submitted MUST NOT be previously performed at ANY public concert.
– Each applicant can submit more than one piece.
– Even if the piece was submitted for the JSCM Award for Composers in the previous years, it can
be submitted again unless it won the Award before.
– Both the title of the piece and the name of the composer MUST BE written on the score.
– The score must be either clearly photocopied in black, written in black ink, or printed out from
computer (where an appropriate notation software is used).
– The applicant must keep a copy of the submitted piece in case any accident should happen.
– The submitted materials will not be returned to the applicants as a rule.
– Any applicant that would like any material returned MUST inform JSCM of that beforehand, when s/he must also send the postage.
– Once the score is submitted, any alteration or addition will not be permitted as a rule.
– Once the entry fee is paid in, it will NOT be returned for ANY reason.
Any enquiry as to the information above should be made to JSCM by document (e-mail, fax, letter,
etc.), with the contact number of the sender clearly written.

第23回朝日現代音楽賞受賞に際して〜高橋アキ

第23回朝日現代音楽賞受賞:高橋アキ

このたびは「朝日現代音楽賞」を受賞させていただくことになり、大変嬉しく思っています。

私が出来たての“現代音楽”を初めて演奏したのは、大学に入学した1963年に池辺晋一郎さんのピアノ曲を弾いた時でした。それ以後、上級生だった三枝成彰さん、内田勝人さん、平義久さん、同級の池辺さんや福士則夫さんなどの作品が出来上がると学内でよく演奏したものです。そして1968年、大学院1年の時に、石井真木さんから突然「日独現代音楽祭」で武満徹さんと篠原真さんの作品の演奏を依頼され、以来ずっと今日まで“現代音楽”をメインに演奏を続けてきました。
当時は現代音楽のコンサートというと、アメリカ文化センター後援の「クロストーク」シリーズもあり、「日独」のすぐ後にこちらでも演奏を頼まれました。その後「現音」のコンサートにも出演するようになり、1970年代には毎年のように顔を出す常連の演奏家の一人になっていました。でも最初の頃は、当然私が一番新米でしたから、ある時イイノホールの楽屋に入ろうとしたら、小学生の頃母に連れられて行った、初めてのオーケストラ演奏会でコンチェルトのソリストだった巖本眞理さんなど、錚々たる演奏家の方たちが座を占めていて、緊張のあまり中に入れず寒い外の廊下でたったひとり、じっと出番を待っていた思い出もあります。
「現音」ではいろいろな作曲家のさまざまな作品を演奏しましたけれど、実は1回だけ“指揮”をしたこともあり、懐かしい思い出のひとつです。曲は、松平頼曉さんの《What’s next?》というシアター・ピースでした。当時、私はNHKでよく劇伴の仕事をしていて、ちょっと手が足りない時に、もちろん小さな編成ですが、指揮をしたこともありました。でも、まさかコンサートで指揮することになるとは思ってもいなかったので、さすがに演奏仲間のフルートの小泉浩さんに頼んで、腕の振り方などを一から教わって本番に臨んだものです。私は左利きなので左手で棒を振ったのですが、NHKで放送された際、上浪渡さんが「あの曲は左手で振れという指示があるの?」と訝っていらしたのが可笑しかったです。

この「朝日現代音楽賞」についてはあまり詳しくなかったのですが、“競楽”コンクールの優勝者と現代音楽に携わる演奏家が交互に受賞するという仕組みになっているそうで、そのユニークな趣向は素晴らしいと思います。そして、一昨年に初めて審査を経験した“競楽”コンクールへの参加資格についても改めて読んでみると、最初に「国籍及び年令を問いません」と書かれていて、これにも感心しました。実を言いますと、受賞を知らされた時、驚くと同時に「こんな年令で頂戴してもいいのかしら?」と戸惑いもしました。でも、そういう事実を“不問”にして選んでくださった皆様に心から感謝いたします。どうもありがとうございました。

第23回朝日現代音楽賞にピアノの高橋アキさん

高橋アキ

高橋アキ

コンサートなどで現代音楽の演奏に優れた業績を示した演奏家に贈られる第23回朝日現代音楽賞(日本現代音楽協会、朝日新聞社主催、賞金50万円)の選考が24日行われ、ピアニストの高橋アキさん(69)の受賞が決まった。高橋さんは多くの新作初演や海外作品の紹介に携わり、精力的な演奏活動を展開してきた。表彰式は2014年5月31日(土)日本現代音楽協会総会に於いて行う。

第11回現代音楽演奏コンクール“競楽XI”概要

第24回「朝日現代音楽賞選考」コンクール
第11回現代音楽演奏コンクール“競楽XI”概要

日本現代音楽協会と朝日新聞社の共催により「第11回現代音楽演奏コンクール“競楽XI”」を下記の通り開催致します。これまで予選は一次・二次とありましたが、今回は1回のみとなります。

●審査委員
中川俊郎[長](作曲・日本現代音楽協会副会長)
北爪道夫(作曲・日本現代音楽協会理事)
福井とも子(作曲・日本現代音楽協会副会長)
福士則夫(作曲・日本現代音楽協会会長)
安良岡章夫(作曲・日本現代音楽協会会員)
※役職は2014年3月現在

●日程
【予選】2014年11月7日(金)〜8日(土)
【本選】2014年12月7日(日)

●会場
けやきホール

●表彰
【第1位】第24回朝日現代音楽賞 賞状・賞金50万円
【第2位】賞状・賞金10万円
【第3位】賞状・賞金5万円
以上を入賞とし、本選出場者の中から入選者数名を決定。
【聴衆賞】賞状

●申込受付期間
2014年9月16日(火)~30日(火)17時必着(郵送・配送のみ)。

●参加資格
・国籍、及び年令は問いません。過去の本コンクール第1位入賞者は今回のコンクールに参加することは出来ません。
・独奏する個人、もしくは合奏する2〜6名の団体が参加できます。独奏に伴奏者を加えること、また、合奏に指揮を加えることは出来ません。
・演奏時間は、予選は12分以内、本選は15分以上20分までとします。
・演奏曲数の制限はありませんが、本選で予選と同じ曲を演奏することは出来ません。
・演奏曲中1曲は日本人の作曲家の作品とします。全てが日本人の作品であることも可能です。

 

本要項は4月に発表予定です。現代音楽演奏のスペシャリストを目指す演奏家の皆様、どうぞ奮ってご参加下さい。