第31回現音作曲新人賞受賞の言葉〜山本雄一

《2台のピアノと3人の奏者の為のコスモフォニー》(2014)[編成:2Pf, 3players/演奏:藤原亜美・菊地裕介・篠田昌伸]

山本雄一この度は第31回現音作曲新人賞という栄誉ある賞を拝受致しまして、大変光栄に感じております。

審査員の山内雅弘さん、金子仁美さん、中川俊郎さん、演奏者の菊地裕介さん、篠田昌伸さん、藤原亜美さん、聴きに来てくださった聴衆の方々、それから今回のコンクールの運営に携わってくださった全てのスタッフの皆様に心より御礼申し上げます。受賞が決まった時は本当に私のこの作品で良いのだろうかと思ったくらい今回のコンクールの他の入選者の作品はどれも素晴らしく、とても良い刺激となりました。

私の作品《2台のピアノと3人の奏者の為のコスモフォニー》は幾分変わった配置のピアノ曲だったので、殊に2台のピアノの間に座り両ピアノを片手ずつ演奏することになった菊地裕介さんには、自宅での練習すら出来ないという大変なご苦労をおかけしてしまいましたが、リハーサルの時には菊地さんも他のお二人も涼しい顔で弾きこなしてしまい、現代音楽演奏のプロの水準の高さに感動しました。

今回の曲は自分でも思い入れのある作品となりましたが、私にはまだまだ本当の意味での芸術を想像出来るだけの思考レベルも、それを創造出来るだけの技術レベルも足りません。作曲家としての第一歩を踏み出せたことは本当に嬉しいことですが、より中身のある音楽を書くことが出来るようになる為にも、今後は音楽の勉強は勿論のこと、何事にも積極的な姿勢を持って取り組んで行きたいと思います。

作曲家・山本雄一をどうぞ今後とも末永くよろしくお願い致します。

 

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2014年度富樫賞受賞の言葉〜旭井翔一

《テクノ依存症》(2014)[編成:2Pf(Pf1=4hands)/演奏:藤原亜美・菊地裕介・篠田昌伸]

旭井翔一この度富樫賞を受賞いたしました旭井翔一と申します。まず大変負担の大きい曲にもかかわらず、真摯に取り組み素晴らしい演奏をしてくださった、藤原亜美さん・菊地裕介さん・篠田昌伸さんに心より感謝申し上げます。作曲家としてあまりにも幸せで、そして貴重な経験をさせていただきました。

この賞を受賞できたことはもちろん大変有難いことですが、故・富樫康さんの奥様である富樫敏子さんから副賞を受け取るさい、笑顔で「(聴衆賞を)あなたの曲に投票しました」と仰ってくださったことがとても嬉しく、なによりも有難く思いました。

他にもその後作品を聴いてくださった方からお声をかけていただいたり、ファイナリストの方々と(少しですが)お話することもでき、また新たな作品への意欲が湧いてきました。まだまだ未熟者で至らない点も多々ありますが、この賞を励みにし今後より一層の努力を重ね精進致します。

最後にこの演奏会の関係者の方々、客席で聴いてくださった皆様に心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

 

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『月刊 福井とも子』ISCM 2014 in ブロツワフ開幕

月刊福井とも子2014年10月号
10月2日からポーランドに来ている(すでにファイスブックに写真がアップされてしまっているのだが…)。

DSC00058s毎年持ち回りでいろんな国で開催されるISCM(International Society of Contemporary Music)今年はポーランドのブロツワフという街で12日まで開催されている。日本現代音楽協会国際部部長としてISCMに参加するのは、クロアチア(2011)ベルギー(2012)スロバキア・オーストリア共同開催(2013)に続き、これで4回目。50カ国近くのメンバーによって構成されるISCMはWMD(世界音楽の日々)と呼ばれる音楽祭と一体となっており、だいたい10日の開催期間中、毎日2〜4つの演奏会及びインスタレーション等があり、参加国の作曲家達の100曲を越える現代音楽作品が演奏され続ける。日本からは今年、蒲池愛さん、徳永崇さん、板津昇龍さん、そしてSoo Hyun Parkさんが入選。

ISCMでは、Young Composers Awardという賞が設けられていて、期間中演奏される35歳以下の作曲家の作品の中から、1作品に作曲賞が与えられ、次回ISCMに向けて新作が委嘱されることになっている。私は今年、その審査員をつとめていて、ノミネートされた28作品から、最終日には1作品を選ばなければならない。ノミネート作品は、35歳以下という規定があるのみで、編成もエレクトロニクスを伴うかどうかも、何も決められていない。この審査の内容等については、全てが終わってから別にレポートするつもりである。

毎日ほとんど自由時間がないので、あまり詳しい事はお伝えできないが、ISCMの雰囲気を少しお届けできればと思っている。

まあ・・・初回はこんなところで。。。

なお、プログラム等、詳しくはこちらで。

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現代音楽演奏コンクール“競楽XI”本選出場者

以下の11組を本選出場者とし、本選演奏会で入選者および入賞者を選出します。

B1 古川 玄一郎
B4 川村 恵里佳
C5 石井 佑輔
D4 田中 翔一朗
E2 EXTRAIL
E4 山澤 慧
F2 松岡 麻衣子
F5 若林 かをり
Q5 中川 日出鷹
S4 望月 豪
S5 本條 秀慈郎

※予選演奏順で表記しています。

※各審査委員の採点をコンクール会場に掲示して発表致しました。参加者(団体)は、自らの点数を電話(03-3446-3506/平日10:30〜17:00)にて問い合わせることが出来ます(11月10日〜21日まで)。メール、FAXでの問い合わせはお受け付けておりません。

※本選出場者には、11月15日頃までに郵便にて演奏順、受付時間、搬入時間等を通知します。

第11回現代音楽演奏コンクール“競楽XI”予選日程

競楽11

▼第11回現代音楽演奏コンクール“競楽XI”予選日程

公開審査/入場無料

▼予選初日
2014年11月7日(金)10:00開場/10:10開演
けやきホール(代々木上原)

グループA 10:10頃〜11:07頃
グループB 11:25頃〜12:30頃
グループC 13:30頃〜14:29頃
グループD 14:45頃〜15:50頃
グループE 16:10頃〜17:03頃
グループF 17:20頃〜18:14頃
グループG 18:30頃〜19:10頃

▼予選2日目
2014年11月8日(土)10:00開場/10:15開演
けやきホール(代々木上原)

グループP 10:15頃〜11:18頃
グループQ 11:35頃〜12:33頃
グループR 13:30頃〜14:28頃
グループS 14:45頃〜15:42頃
グループT 16:05頃〜17:10頃
グループU 17:25頃〜18:00頃

以上、2日間 全62組
★予選審査結果発表は11月8日19:00頃ホールロビーにて行います(翌日ウェブ発表)

※全参加者/団体は、A~Uまでのグループ名と数字で表され、番号順に審査を行います。
※1グループは4〜5組程度、楽器編成毎ではありません。
※参加者/団体の演奏曲目、編成は当日ホールロビーに掲示します。
審査委員長:中川俊郎(作曲家・ピアニスト・日本現代音楽協会副会長)

審査委員
北爪道夫(作曲家・東京音楽大学客員教授)
福井とも子(作曲家・大阪音楽大学講師)
福士則夫(作曲家・桐朋学園大学特任教授)
安良岡章夫(作曲家・東京芸術大学音楽学部教授)

日程
予選 2014年11月7日(金)8日(土)
本選 2014年12月7日(日)