ナクソス・ミュージック・ライブラリー内に「現音」レーベル登場

日本現代音楽協会はこのたび、クラシック専門の音楽配信サービス「ナクソス・ミュージックライブラリー」(NAXOS MUSIC LIBRARY = NML)に独自レーベルJSCMを開設しました。
松尾広報部長がご案内します。

 

NMLは、Deutch Grammophon、Universal Music Classics、Harmonia Mundi、BISなど800以上のレーベルを集めた定額の音楽配信を展開し、パソコンやスマートフォンなどで手軽に音楽を楽しめます。
作曲家団体としておそらく初となるJSCMレーベルでは、2015年11月に開催した〈現音・秋の音楽展2015〉「いま聴く 生まれたての音符たち アンデパンダン展」第1夜、第2夜の演奏から7作品をお聴きいただけます。

 

▼アルバムはこちら
http://ml.naxos.jp/album/GENON-001

 

今後開催される演奏会の録音のほか、過去の演奏についてもテーマごとに発掘し、取り上げていく予定です。
NMLの「現音」レーベルに、どうぞご期待ください。

卑弥呼とホームズのヴァイオリン事件簿〜第1回「ヴァイオリン弾き、時々ライター」原田真帆

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みなさまこんにちは。
わたくしはヴァイオリン弾きの原田真帆と申します。

これまでにも何度か日本現代音楽協会HPでご紹介いただきましたが、この度、コラム連載を持たせていただくことになりました。

わたしは3歳からヴァイオリンを始め、東京藝術大学の附属高校を経て、この春同大学を卒業しました。この秋からはヨーロッパで勉強を始めます。

一見、ヴァイオリン学習者としては「王道」を通ってきたわたくしですが、実はかなりの個性派。演奏のかたわら、あちらこちらで「文章」をつづっているのです。

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ISCM世界音楽の日々2016トンヨン大会報告〜嶋津武仁

Ensemble 2e2mと指揮のPierre Roullier
(中央)2016.4.1, Black Box/Tongyeong

Ensemble 2e2mと指揮のPierre Roullier
(中央)2016.4.1, Black Box/Tongyeong

 

報告 嶋津武仁
日本現代音楽協会(国際現代音楽協会日本支部)会員/福島大学名誉教授

 

今年のISCM「世界音楽の日々(World Music Days)」は、韓国、トンヨン(統営)市において、3月28日から4月1日、開催された。

統営(トンヨン)市は、釜山(プサン)から西に車で高速道路を1時間半ほどのところにある港町。歴史的には秀吉による「文禄・慶長の役」の戦場となり、町の名前もその野営地に由来しているようである。東京から2時間余で着く、日本には大変近い開催都市だったといっていいだろう。

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現代音楽との出会い〜『七つのバラ』を探して/原田真帆(ヴァイオリン)

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文・絵 原田真帆
ヴァイオリン/第10回現代音楽演奏コンクール“競楽X”審査委員特別奨励賞受賞

 

今日もまた、新しい作品の譜面が届いた。生まれてから一度しか演奏会に出たことがない作品だ。
今でこそ、わたしが勉強中の楽譜の山の中に、現代曲の譜面が混ざっているのは普通のこと。しかし、かつてはわたしも「現代音楽」を拒否した人間のひとりだった。

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現音レクチャーシリーズ「エレクトロニクスを知る(1)-3」講師:有馬純寿 6月4日開催!

 

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日本現代音楽協会主催
レクチャーシリーズ エレクトロニクスを知る(1)-3回目

日時:2016年6月4日(土)18:30
会場:きゅりあん5F第4講習室(前回までと違う部屋です)
JR京浜東北線・東急大井町線・りんかい線、大井町駅 徒歩約1分

講師:有馬純寿

 

▼第3回
第3回は手法の異なる2~3の作品を例に、既存の楽曲でエレクトロニクスがどのように扱われているかを分析し、ライブ・エレクトロニクスを用いた作曲に向けて、作曲技法と技術的な側面の両方から研究していきます。

 

受講料:800円(事前予約推奨。ご予約が無い場合は、当日お席や資料をご用意出来ない場合があります)

お問い合わせ:日本現代音楽協会

電話で参加予約 ⇒ 03-3446-3506

E-mailで参加予約 ⇒ gen-on1930(a)jscm.net

Facebookページで参加予約

 

有馬純寿(ありますみひさ)プロフィール
1965年生まれ。エレクトロニクスやコンピュータを用いた音響表現を中心に、現代音楽、即興演奏などジャンルを横断する活動を展開。ソリストや東京シンフォニ エッタなどの室内アンサンブルのメンバーとして多くの国内外の現代音楽祭に参加し、300を超える作品の音響技術や演奏を手がけ高い評価を得ている。第63回芸術選奨文部科学大臣新人賞芸術振興部門を受賞。2012年より国内外の現代音楽シーンで活躍する演奏家たちと現代音楽アンサンブル「東京現音計画」をスタート、その第1回公演が第13回佐治敬三賞を受賞した。現在、帝塚山学院大学人間科学部准教授。京都市立芸術大学非常勤講師。