卑弥呼とホームズのヴァイオリン事件簿〜第3回「ヴァイオリン弾き、整理魔を目指す」原田真帆

maholmesこんにちは、ヴァイオリン弾きの原田真帆です。
『卑弥呼とホームズのヴァイオリン事件簿』第3回です。

そんなわけで、前回まではわたしとホームズの関わりについてつづりました。トップの画像のうさぎさんとねこさんも、すっかりホームズとワトスンに扮していますね。

このうさぎは、わたしのオリジナルキャラクターで、その名を「うさギ」といいます。わたしの分身のようなもので、時に彼らの世界、つまり紙の上で、わたしに代わって飛行機を操縦したり、一輪車に乗ったり、様々なことに挑戦しています。このうさギ、ホームズの格好をすると「マホームズ」と呼ばれています。これはこのコラムの編集さんがつけたあだ名で、わたくしの名前「まほ」を文字っているわけです。

お隣のねこさんは「八われねコ」。顔の模様がこのようになっている猫を「八われ(はちわれ)」というのです。せっかくホームズがいるので、ワトスンも必要ですね。そこで編集のTさんのお名前の一部をお借りして、こちらのねコさんには「ワトモスン」になってもらいました。

マホームズとワトモスン、二人三脚で「事件」を解決していきますので、どうぞ末永くかわいがっていただけたら嬉しいです。

 

さて前置きが長くなりましたが、本日の事件(テーマ)は「引っ越し」
今わたしは人生2度目の引っ越しに直面しています。ただし、現在の住居をまるきり空っぽにしなくて良いこと、むしろ荷物を最小限にして出かけることから、引っ越し準備としてはかなり気楽な方かもしれません。

行き先が海外なのを除けば、ですけれど!

引っ越しの前に、真剣に整理整頓したのです。そのひとつが楽譜たち。とりあえず最低限のメンバーのみ持って行き、必要に応じては家族に送ってもらうことも考えて、伝わる分類が必要でした。

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卑弥呼とホームズのヴァイオリン事件簿〜第2回「ヴァイオリン弾き、放課後作家になる」原田真帆

maholmesこんにちは、ヴァイオリン弾きの原田真帆です。

『卑弥呼とホームズのヴァイオリン事件簿』第2回です。

そろそろタイトルのわけが気になってきますね。前回に引き続きもう少し生いたち話にお付き合いください。

小学生の頃から読書は好きでしたが、図書室は好きな本が少ないので嫌いでした。ただでさえ読みたい本がないのに、推薦図書10冊余りを読み終えないと借りる本を好きに選べないのは苦痛そのもの。しかも小学校って、借りた本の数で表彰とかしがち。図書委員の子に「真帆ちゃんって意外と本読まないんだねぇ」なーんて言われた時は本当に萎えました。

ところが、中学校進学後、ある日期待せずに図書室に行ったら、わたしがわくわくするような蔵書ぶりで歓喜。小学校には「少年文庫」しか置いてないのに、中学校には夏目や芥川ようなオーソドックスな古典名作に、はやりの本はもちろん、近所の本屋でもなかなか手に入らなかった海外の少年文学もありました。

とりわけ、まだ読みかけの『シャーロック・ホームズ』シリーズが全巻揃っていたのには感激しました。夢中で読み漁り、1週間も経たずに新しい本に替えに行ったものでした。

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「ジェルジ・リゲティ没後10年によせて」12月11日(日)上野学園石橋メモリアルホールで開催!ワークショップ+コンサート

ジェルジ・リゲティ没後10年によせて

rigeti

ジェルジ・リゲティ没後10年によせて
2016年12月11日(日)上野学園石橋メモリアルホール

 

■15:30~ ワークショップ「ポエム・サンフォニックを読み解く」
ポエム・サンフォニックを読み解く
リゲティの話題作《ポエム・サンフォニック》は、メトロノーム100台が一斉に鳴り響く奇想天外な作品。そこには音の聴取に対する鋭い洞察と哲学が詰まっています。この作品のワークショップと実演を行うにあたり100名の参加者を募集いたします!ゼンマイの巻き具合と速さを調整して、通常通り起動するだけです。100台のメトロノームが織りなす音のカオスと秩序を、皆さんの手で作り上げてみませんか?

15:00~ 受付
15:30~ ワークショップ
17:30~ 受講者による上演

▼参加条件
参加者1名につき「ゼンマイ式の振子型メトロノーム」1台をご持参ください(メーカー、大きさは問いません)。

▼参加料
一般:1,000円/中学生以下:500円(受付にてお支払いください)
「ジェルジ・リゲティ没後10年によせて」コンサートチケットをお持ちの方は無料ですが、要事前申込。

▼申込方法
1.お名前・2.ご住所・3.電話番号・4.一般/中学生以下の別を下記までお知らせください。
日本現代音楽協会 E-mail 80th@jscm.net FAX 03-03-3446-3507

▼申込締切2016年11月30日(水) 追加募集中!!

※参加者が100名に達した時点で募集を締め切ります。
※受付場所、ワークショップ会場は参加申込後お知らせ致します。
※メトロノームの故障・破損については責任を負いかねます(特殊な用い方は致しません)。

 

■17:30~ ワークショップ参加にによる《ポエム・サンフォニック》実演

 

■18:00~ コンサート
シアター仕立てによる《アヴァンチュール》と《ヌーヴェル・アヴァンチュール》の一挙上演やオルガン作品《ヴォルミナ》等、リゲティの1960年代の作品を中心としたプログラムです。

▼曲目

リゲティ/コンティヌウム(作曲1968年)
Ligeti/ Continuum – cemb

鈴木純明/リゲティーヤナII(作曲2016年/世界初演
Jummei SUZUKI/ Ligeti-jana II pour orgue – org

リゲティ/木管五重奏のための10の小品(作曲1968年)
Ligeti/ 10pieces woodwindquintette – fl, ob, cl, fg, hrn

リゲティ/ヴォルミナ(作曲1961-62年)
Ligeti/ Volumina – org

リゲティ/アヴァンチュール(作曲1962-63年)
Ligeti/ Aventures – sop, alto, bar, fl, hrn, perc, cemb, pf, vc, cb

松平頼曉/オートル・アヴァンチュール(作曲2016年/世界初演
Yori-Aki MATSUDAIRA/ Autres Aventures – org

リゲティ/ヌーヴェル・アヴァンチュール(作曲1962-65年)
Ligeti/ Nouvelles Aventures – sop, alto, bar, fl, hrn, perc, cemb, pf, vc, cb

 

演出:大岡淳 指揮:杉山洋一 副指揮者:橋本晋哉

松井亜希(ソプラノ)澤村翔子(アルト)青山貴(バリトン)

木ノ脇道元(フルート)大植圭太郎(オーボエ)勝山大舗(クラリネット)
岡本正之(ファゴット)猪俣和也(ホルン)

山澤慧(チェロ)佐藤洋嗣(コントラバス)會田瑞樹(打楽器)
新垣隆(チェンバロ)中川俊郎(ピアノ)

近藤岳(オルガン)

人形遣い:小原美紗(人形劇団プーク)

パフォーマー:平井光子・佐藤萌子・小野良太

ダンサー:市川まや・今村よしこ・新宅一平

音響:有馬純寿 照明:加治瑞穂 衣装:富永美夏 映像:山田泰士

コレペティートル:篠田昌伸 発音指導:ダリル・ゼミソン(日本現代音楽協会会員)

舞台監督:杉村向陽・土井怜香(有限会社マルス・エイ・ソル)

制作監修:徳永崇、西尾洋、福井とも子、渡辺俊哉(日本現代音楽協会会員)

 

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チケット(全自由席)
前売一般 4,000円/前売学生 2,000円 /当日 4,500円 ※日本現代音楽協会会員、維持会友は無料。
東京文化会館チケットサービス、および日本現代音楽協会にて発売中。

 

お問い合わせ
日本現代音楽協会 電話:03-3446-3506 E-mail:gen-on1930@jscm.net

 

★この情報は7月29日現在のものであり、変更となる場合があります。今後チラシ、ウェブサイト等で順次発表いたします。

現音レクチャーシリーズ「エレクトロニクスを知る(1)-4」講師:有馬純寿 7月30日開催!

 

有馬純寿

日本現代音楽協会主催
レクチャーシリーズ エレクトロニクスを知る(1)-4回目

日時:2016年7月30日(土)18:30
会場:新宿中井駅前ホール(加瀬ビル155 9階)※これまでと会場が異なります
都営大江戸線「中井」駅より徒歩1分
東京都新宿区上落合2-22-11 加瀬ビル155 9階

 

講師:有馬純寿

 

▼第4回
第1期の最終回はここ最近の作品を例に、映像の使用、センシングなど多様化するエレクトロニクスの動向を探っていきます。また参加者とのディスカッションを通じて、エレクトロニクスを用いた作曲の可能性を考えて行きます。

 

受講料:800円(事前予約推奨。ご予約が無い場合は、当日お席や資料をご用意出来ない場合があります)

お問い合わせ:日本現代音楽協会

電話で参加予約 ⇒ 03-3446-3506

E-mailで参加予約 ⇒ gen-on1930(a)jscm.net

Facebookページで参加予約

 

有馬純寿(ありますみひさ)プロフィール
1965年生まれ。エレクトロニクスやコンピュータを用いた音響表現を中心に、現代音楽、即興演奏などジャンルを横断する活動を展開。ソリストや東京シンフォニ エッタなどの室内アンサンブルのメンバーとして多くの国内外の現代音楽祭に参加し、300を超える作品の音響技術や演奏を手がけ高い評価を得ている。第63回芸術選奨文部科学大臣新人賞芸術振興部門を受賞。2012年より国内外の現代音楽シーンで活躍する演奏家たちと現代音楽アンサンブル「東京現音計画」をスタート、その第1回公演が第13回佐治敬三賞を受賞した。現在、帝塚山学院大学人間科学部准教授。京都市立芸術大学非常勤講師。

ナクソス・ミュージック・ライブラリー内に「現音」レーベル登場

日本現代音楽協会はこのたび、クラシック専門の音楽配信サービス「ナクソス・ミュージックライブラリー」(NAXOS MUSIC LIBRARY = NML)に独自レーベルJSCMを開設しました。
松尾広報部長がご案内します。

 

NMLは、Deutch Grammophon、Universal Music Classics、Harmonia Mundi、BISなど800以上のレーベルを集めた定額の音楽配信を展開し、パソコンやスマートフォンなどで手軽に音楽を楽しめます。
作曲家団体としておそらく初となるJSCMレーベルでは、2015年11月に開催した〈現音・秋の音楽展2015〉「いま聴く 生まれたての音符たち アンデパンダン展」第1夜、第2夜の演奏から7作品をお聴きいただけます。

 

▼アルバムはこちら
http://ml.naxos.jp/album/GENON-001

 

今後開催される演奏会の録音のほか、過去の演奏についてもテーマごとに発掘し、取り上げていく予定です。
NMLの「現音」レーベルに、どうぞご期待ください。