▼本選演奏曲
石島 正博/REQUIEM for piano solo(2011)
Karlheinz STOCKHAUSEN/Klavierstück XIV(1984)
この度は、競楽の本選にて、敬愛する2人の作曲家の作品を演奏させていただくこととなり、嬉しく思います。
1曲目は、私の作曲の師でもある石島正博先生の《REQUIEM for piano solo》です。東日本大震災直後に作曲され、カトリックのミサに倣い6つの部分から成っています。静厳な世界の中、いつか必ず与えられるであろう光を求めて、祈り続けます。
2曲目は、STOCKHAUSEN《Klavierstück XIV》です。ブーレーズの60歳の誕生日に際し作曲され、合唱付きの版としてオペラ《Licht》の中にも組み込まれています。全てを包み込んでしまうような壮大さに圧倒されながら、強烈な光のもとへと向かっていきます。
私にとって現代音楽は、過去と未来を繋ぎとめ、「いま、この瞬間に」存在していることを認識するためのものとなっています。本選のステージが、全ての方々にとって祈りの場になれば幸いです。
◎プロフィール
3歳より、ピアノ・ソルフェージュを始める。桐朋女子高等学校音楽科在学中、卒業演奏会等に出演。Stockhausen Festival(ミュンヘン)のピアノアカデミーに受講生として選抜され、ピエール=ロラン・エマール及びタマラ・ステファノヴィチ各氏のレッスンを受ける。桐朋学園大学主催第38回作曲作品展選出。現在桐朋学園大学音楽学部2年に在学中。ピアノを廻由美子、作曲を石島正博の各氏に師事。
▼予選演奏曲
Karlheinz STOCKHAUSEN/Klavierstuck(1952-1953)