現音作曲新人賞入選者からのメッセージ〜原島拓也

皆様、ごきげんよう。初めまして。この度、第33回現音作曲新人賞に入選致しました原島拓也と申します。このような素敵な演奏会に参加出来る事を心から嬉しく思っています。

私は日頃から感覚に基づいて「音」を描いています。「極彩ドロップ」は私の愛玩物です。私の心の奥底、万華鏡に香水を吹き付けた様な世界に存在するキラキラの集合体です。カタチは、その時の気分や体調によりけりで、とても小さな蝶々の群のようだったり、金平糖のようであったり様々なのですが、大抵は水玉模様として私と一緒にいます。詳しい事はプログラムに記載させて頂いておりますので、来たる3月3日、和洋混成三重奏でお届けする「No.2」を、皆様に楽しんで頂けたら嬉しいです。

私事ではありますが、今回の本選会はとてもご縁に恵まれた出来事だと思っています。1つは、私はずっと邦楽器に儚い憧れを抱いておりましたが、なかなかアプローチすることが出来ない日々を過ごしておりました。今回の新人賞のテーマが「邦絃楽器」となり、これはチャンスかも知れないと自分に言い聞かせ、思い切って飛び込めた事で、邦楽器に触れて多くの事を学べた事です。そして、より深く勉強していきたいと改めて実感しました。そして、もう1つは、第二部にて作品を発表される伊藤高明先生が現代音楽に触れるきっかけを作ってくださった方で、まさかこんなところで会えるなんて!と思った事です。今からとても楽しみです!

皆様のご来場、心よりお待ちしております。

2017年1月10日に上野学園大学短期大学部の同期と開いた新春コンサートの様子

 

〈現代の音楽展2017〉
邦楽・絃楽プロジェクト

2017年33日[金] 18:00開場 18:30開演
渋谷区文化総合センター大和田6F伝承ホール

 

▼第一部 第33回現音作曲新人賞本選会

テーマ:邦絃楽器

伊藤 彰/好奇心ドリブン (作曲2016年初演)
田村 法子(二十絃箏) 山田 岳(ギター) 甲斐 史子(ヴィオラ)

増田 建太/樹に窓を見る (作曲2016年初演)
吉原 佐知子(十三絃箏) 岩瀬 龍太(クラリネット)

池田 萠/硝子妄想(と、その解決) (作曲2016年初演)
竹澤 悦子(中棹三味線)

原島 拓也/極彩ドロップ No.2 (作曲2016年初演)
野澤 徹也(中棹三味線) 野澤 佐保子(十七絃箏) 多久 潤一朗(フルート)

◎審査員:山本 裕之(審査員長) 新垣 隆 福井とも子

来場者による“聴衆賞”投票実施! 第二部演奏終了後講評、審査結果発表

 

▼第二部 邦絃楽器へのアプローチ

 

■チケット 全席自由
前売一般 2,500円 前売学生 1,500円
当日 3,000円
※就学前のお子様のご同伴・ご入場はご遠慮下さい。
※演奏順、曲名は変更となる場合が有ります。

日本現代音楽協会
[電話受付]月-金 10:00-17:00
03-3446-3506
[メール受付]
gendai2017(a)jscm.net ※(a)を@に変えて送信してください。

【主催】日本現代音楽協会(国際現代音楽協会日本支部)
【助成】一般社団法私的録音補償金管理協会(sarah)
一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)
【後援】一般社団法人日本音楽作家団体協議会(fca)
一般社団法人日本作曲家協議会

現音作曲新人賞入選者からのメッセージ〜池田萠

リハーサルにて(三味線:竹澤悦子)

《邦楽器について》
言うまでもないことですが、日本人だから世界に誇れるような邦楽器の魅力的な楽曲を書ける、ということは決してありません。特に、西洋芸術音楽に特化した専門教育を受けた私たちにとっては、邦楽器はむしろどこか遠い国の民族楽器のように感じるのが正直なところではないかと思います。そういう意味では、日本人にとってはピアノのほうがよっぽど身近ですね。

本作品を作曲する過程でほんの少し覗くことができた邦楽の世界は、これまで知っていた音楽の感じ方とはかなり異なり、これがカルチャーショックか!と驚きました。昨年の4月から地歌三味線を習っているのですが、どうやって歌のフレーズを覚えたらよいのか、未だによく分かりません。西洋的な「普通のメロディー」を覚える感覚では上手くいかないようです。さらにずぶずぶハマっていけそうです。だから音楽は楽しい、と思います。

《竹澤悦子さんについて》
私の地歌三味線生演奏初体験は、今回の演奏者の竹澤悦子さんによる演奏でした。曲は、劇団木ノ下歌舞伎主宰の木ノ下裕一さん作詞、野村誠さん作曲の「狸囃子」。圧倒的な存在感の声と糸の音色にグッときました。その憧れの竹澤さんに自分の曲を演奏していただける、という知らせを受けた時、信号待ちの路上でヒー!と変な声が出ました。ちなみに、私から演奏家のリクエストなどは一切していません。夢には見たけどまさかそんなことがあるなんて……。10年分くらいの幸運を使い果たしたかもしれません。

《審査について》
山本裕之さん、新垣隆さん、福井とも子さんという心をくすぐられる素晴らしい作曲家の方々に審査をしていただけるということ、とても幸せに思います。作曲家がどのような価値基準で音楽を考えているのかを知ることは、とても刺激的です。どんな結果を皆さんが出すのか、ワクワクしています。(なんて言うと生意気に映ると思うのですが。)

 

 

〈現代の音楽展2017〉
邦楽・絃楽プロジェクト

2017年33日[金] 18:00開場 18:30開演
渋谷区文化総合センター大和田6F伝承ホール

 

▼第一部 第33回現音作曲新人賞本選会

テーマ:邦絃楽器

伊藤 彰/好奇心ドリブン (作曲2016年初演)
田村 法子(二十絃箏) 山田 岳(ギター) 甲斐 史子(ヴィオラ)

増田 建太/樹に窓を見る (作曲2016年初演)
吉原 佐知子(十三絃箏) 岩瀬 龍太(クラリネット)

池田 萠/硝子妄想(と、その解決) (作曲2016年初演)
竹澤 悦子(中棹三味線)

原島 拓也/極彩ドロップ No.2 (作曲2016年初演)
野澤 徹也(中棹三味線) 野澤 佐保子(十七絃箏) 多久 潤一朗(フルート)

◎審査員:山本 裕之(審査員長) 新垣 隆 福井とも子

来場者による“聴衆賞”投票実施! 第二部演奏終了後講評、審査結果発表

 

▼第二部 邦絃楽器へのアプローチ

 

■チケット 全席自由
前売一般 2,500円 前売学生 1,500円
当日 3,000円
※就学前のお子様のご同伴・ご入場はご遠慮下さい。
※演奏順、曲名は変更となる場合が有ります。

日本現代音楽協会
[電話受付]月-金 10:00-17:00
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現音作曲新人賞入選者からのメッセージ〜増田建太

皆様、初めまして、《樹に窓を見る》を作曲しました増田建太と申します。

この作品は、十三絃箏とソプラノクラリネットのための作品で、私にとって貴重な邦楽との出会いでした。というのも、お恥ずかしいことながら、今まで邦楽に触れる機会がほとんどなかったからです。なぜ十三絃箏を選んだのかといますと、偶然にも曽祖母が嗜んでいた十三絃箏が自宅に眠っていたのを思い出したからです。自分で触ることから邦楽の幅広い世界の入り口を見ることとなりました。

この作品は文化的背景を異にする2つの楽器を美学的に融合させることを考えて作曲しました。その融合という目標にむけて、音響上の合致という手法の力も借りました。十三絃箏の調弦は、微分音程を含む特殊なものになっています。すると、よく聴かれるような日本的な音階は登場しなくなります。しかしそのような状況でも箏が持つ十分に独特な音の表情で、日本的な香りを得ることができると思います。今回はその香りの扱いについても考えました。

恐らく、音楽を聴いていただくことで、この感覚的な問題はご来場される皆様それぞれの頭の中で解決されると思います。ですので、御覧頂いている皆様にご来場いただけましたら幸いです。私自身も当日、あの個性溢れるプログラムの中でどのように聴こえるのか、楽しみにしているところです。

最後に、この素晴らしい機会を頂き、皆様には感謝申し上げます。本選会をお楽しみに!

 

 

〈現代の音楽展2017〉
邦楽・絃楽プロジェクト

2017年33日[金] 18:00開場 18:30開演
渋谷区文化総合センター大和田6F伝承ホール

 

▼第一部 第33回現音作曲新人賞本選会

テーマ:邦絃楽器

伊藤 彰/好奇心ドリブン (作曲2016年初演)
田村 法子(二十絃箏) 山田 岳(ギター) 甲斐 史子(ヴィオラ)

増田 建太/樹に窓を見る (作曲2016年初演)
吉原 佐知子(十三絃箏) 岩瀬 龍太(クラリネット)

池田 萠/硝子妄想(と、その解決) (作曲2016年初演)
竹澤 悦子(中棹三味線)

原島 拓也/極彩ドロップ No.2 (作曲2016年初演)
野澤 徹也(中棹三味線) 野澤 佐保子(十七絃箏) 多久 潤一朗(フルート)

◎審査員:山本 裕之(審査員長) 新垣 隆 福井とも子

来場者による“聴衆賞”投票実施! 第二部演奏終了後講評、審査結果発表

 

▼第二部 邦絃楽器へのアプローチ

 

■チケット 全席自由
前売一般 2,500円 前売学生 1,500円
当日 3,000円
※就学前のお子様のご同伴・ご入場はご遠慮下さい。
※演奏順、曲名は変更となる場合が有ります。

日本現代音楽協会
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現音作曲新人賞入選者からのメッセージ〜伊藤彰

この度「第33回現音作曲新人賞本選会」にて、作品が演奏されることになりました伊藤彰と申します。このような素晴らしい機会に拙作が演奏されることを大変嬉しく思います。では今回演奏される作品について少しだけご紹介したいと思います。

《好奇心ドリブン》は、撥弦楽器と擦弦楽器による「異なる3つの弦楽器」で編成されています。ここ数年の私の創作上の興味は「音色」にあり、創作の重要なパラメータとして用いてきましたが、この作品においても「音色」が重要なテーマとして作曲されています。またこの編成は作品のアイディアと大きく関係しています。

タイトルにある「好奇心ドリブン(curiosity driven)」とは、目標を到達するのに、ゴールとは一見関係のないような方向へ好奇心のおもむくまま寄り道をしながら進むアプローチのことで、私の作品も計画されたテーマだけではなく、予期せぬ出来事や巡り合わせに触発されて湧き出たアイディアをも取り入れることで、当初の目的に縛られない自由な発想で作曲されました。

 

 

〈現代の音楽展2017〉
邦楽・絃楽プロジェクト

2017年33日[金] 18:00開場 18:30開演
渋谷区文化総合センター大和田6F伝承ホール

 

▼第一部 第33回現音作曲新人賞本選会

テーマ:邦絃楽器

伊藤 彰/好奇心ドリブン (作曲2016年初演)
田村 法子(二十絃箏) 山田 岳(ギター) 甲斐 史子(ヴィオラ)

増田 建太/樹に窓を見る (作曲2016年初演)
吉原 佐知子(十三絃箏) 岩瀬 龍太(クラリネット)

池田 萠/硝子妄想(と、その解決) (作曲2016年初演)
竹澤 悦子(中棹三味線)

原島 拓也/極彩ドロップ No.2 (作曲2016年初演)
野澤 徹也(中棹三味線) 野澤 佐保子(十七絃箏) 多久 潤一朗(フルート)

◎審査員:山本 裕之(審査員長) 新垣 隆 福井とも子

来場者による“聴衆賞”投票実施! 第二部演奏終了後講評、審査結果発表

 

▼第二部 邦絃楽器へのアプローチ

 

■チケット 全席自由
前売一般 2,500円 前売学生 1,500円
当日 3,000円
※就学前のお子様のご同伴・ご入場はご遠慮下さい。
※演奏順、曲名は変更となる場合が有ります。

日本現代音楽協会
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03-3446-3506
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【主催】日本現代音楽協会(国際現代音楽協会日本支部)
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リゲティ&北爪道夫作品を基に“音楽づくり”を楽しもう!現音 音楽づくりワークショップ3月11日開催!

現音 音楽づくりワークショップ2017 vol.4
リゲティ&北爪道夫作品を基に“音楽づくり”を楽しもう!

2017年311日[土]東京音楽大学A館地下100室

●受付 13:00
●ワークショップ 13:30-16:30

 

日本現代音楽協会が2016年度にテーマのひとつに掲げた作曲家ジェルジ・リゲティの作品素材と、日本現代音楽協会会員北爪道夫の作品を基に「新しい音楽教育の教材化」に挑戦!
つくる・表現する・鑑賞することは、誰でも、初めてでも参加してなかまと楽しめます。
是非お出かけください

 

ワークショップリーダー:味府美香(東京成徳大学准教授)

 

▼参加お申込み

参加料無料

日本現代音楽協会宛にメール(80th(a)jscm.net)またはFAX(03-3446-3507)にてお申し込みください。
記入項目:1.参加者氏名(よみがな)/2.職業(学生の場合は学校名)/3.電話番号/4.E-mail または FAX番号

定員:30名
締め切り:3月6日(月)17:00(定員に達し次第受付を終了致します)

対象:原則一般(大人)。年齢・性別・職業・国籍・障がいの有無、音楽的な技術の有無を問いません

付記=手持ち楽器がありましたらご持参ください。動きやすい服装でご参加ください。

 

■主催・お問合せ:日本現代音楽協会・現代音楽教育プログラム研究部会(EPCoM)電話 03-3445-3506
■助成:一般財団法人YS市庭コミュニティー財団
■協力:東京音楽大学