新音楽祭〈現音 Music of Our Time 2019〉11月28日〜12月18日にかけて5コンサート、1ワークショップ、1コンクール開催


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〈現音 Music of Our Time 2019〉
Festival Schedule
Forum Concert
私たちの時代の作曲家の作品がホールに集う
11/28[木]11/29[金]
Pegasus Concert
未来へ羽ばたく演奏家の為のコンサート・シリーズ
12/3[火]12/5[木]12/9[月]
Workshop
参加者・演奏家・作曲家みんなで音楽をつくる
11/30[土]
Competition
次代を担う作曲家の為のコンクール公開審査会
12/18[水]

 

“古典派”や“ロマン派”の作品が、それぞれ18世紀と19世紀の“今”の音楽であったのと同じように、私たちの時代には私たちの“今”があり、多くの作曲家たちによる新しい作品が日々生まれています。
現代を生きる作曲家たちによって1930年に結成された日本現代音楽協会(現音)は、この春、特定非営利活動法人(NPO法人)となり、90周年を迎える今も尚、新たな音楽創造に挑戦し続けています。そして又、作曲と演奏のコンクールの開催、地域や学校との連携、国際交流活動等を通じて、より豊かな音楽文化の形成を積極的に推進しています。
新たなスタートを切った「現音」のポリシーを詰め込んだ新しい音楽祭、それが〈現音 Music of Our Time〉です。
「フォーラム・コンサート」では、“今”を生きる作曲家それぞれの⾃由な発想により生み出された新作、近作が一堂に会します。作曲家自身もホールに集い、正に聴衆と作曲家の交流の場としてのコンサートが具現されます。
意欲的な新作も、演奏されなければ音楽として実現されません。音楽創造には、想像力に富んだ優れた演奏家の存在が不可欠です。「ペガサス・コンサート」は、現代音楽作品の演奏に意欲的な演奏家を支援するシリーズです。演奏家が自ら企画して出演するリサイタルを広く募った結果、今年度は32企画の応募の中から選ばれた3公演を開催します。
又、ステージと客席の垣根を取り払い、演奏家、聴衆、そして作曲家、みんなが一つになる「音楽づくりワークショップ」は、誰もが音楽創造の現場に参加できる楽しいイベントです(詳細はP2参照)。
コンクール企画は、今年は新進の作曲家のためのコンクールを、次年度は演奏家のためのコンクール(「現代音楽演奏コンクール“競楽”」)も併せて開催予定です。
今を聴き、今をつくる〈現音 Music of Our Time 2019〉に、ぜひご参加ください。

 

 

フォーラム・コンサート 第1夜
11/28[木] 18:15開場 18:45開演
(1) 倉内直子/「曙光」ーハープ独奏のための(作曲2019年初演)
鈴木真希子(ハープ)
(2) 楠 知子/気候変動(作曲2019年一部初演)
楠知子(ピアノ)
(3) 河野敦朗/milli(作曲2019年初演)
相川麻里子(ヴァイオリン) 高木早苗(ピアノ)
(4) 浅野藤也/5つの前奏曲〜ピアノ独奏のための(作曲2019年初演)
大須賀かおり(ピアノ)
(5) 桃井千津子/Horse Sense(作曲2019年初演)
ウルグン(モリンホール) 井出德彦(ピアノ)
(6) 橋本 信/Vertical and Horizontal II(作曲2019年改訂初演)
高橋明日香(コントラバスリコーダー) 鈴木真希子(ケルティック・ハープ)
(7) 北條直彦/「混沌の後にⅡ」〜ピアノ独奏のための〜(作曲2019年初演)
松山元(ピアノ)
(8) 植野洋美/Cosmic Ray(作曲2019年初演)
新井貴盛(ヴァイオリン)
(9) 露木正登/クラリネット・ソナタ第1番(作曲2019年初演)
鈴木生子(クラリネット) 及川夕美(ピアノ)

 

 

 

フォーラム・コンサート 第2夜
11/29[金] 18:30開場 19:00開演
(1) 田口雅英/三味線弾き歌い(二奏者)の為の「女宮木  二:待つ女たちの幻影」
(作曲2019年初演)
山本ゆきの・中井智弥(三味線)
(2) 梶 俊男/柴田千晶の俳句による歌曲(仮題)(作曲2019年初演)
薬師寺典子(ソプラノ)梶俊男(ピアノ)
(3) くりもとようこ/数独64番(作曲2019年初演)
栗本洋子(ピアノ)
(4) ロクリアン正岡/小編成吹奏楽曲セット「シュピール室内合奏団作曲編曲コンクール」(作曲2018年一部初演)
シュピール室内合奏団
(5) 木下大輔/現代の秋—ピアノ独奏のための—(作曲2019年初演)
小池ちとせ(ピアノ)
(6) 松岡貴史/AURA from the earth for guitar(作曲2003年)
土橋庸人(ギター)
(7) 田中範康/響きの残像(作曲2019年初演)
菊地秀夫(クラリネット) 甲斐史子(ヴァイオリン) 松本卓以(チェロ)
(8) 木下牧子/2台ピアノのための「PUZZLE」(作曲2017年改訂初演)
永野光太郎・大瀧拓哉(ピアノ)

 

 

 

現音・音楽づくりワークショップ Vol.6
「“声”のさまざまな可能性にチャレンジ!」
11/30[土] 13:30開始(13:00受付開始)
会場:東京音楽大学池袋キャンパスA地下100
開催教室が「513」から「A地下100」に変更となりました
ワークショップリーダー:低音デュオ(松平敬・橋本晋哉)
コーディネーター:佐藤昌弘(日本現代音楽協会 現代音楽教育プログラム研究会)
みんなで描いた図形楽譜を、声といろいろな楽器で演奏してみよう
“音楽づくりワークショップ”とは、さまざまな「音」を用いて、リーダーと参加者がひとつになって、自由な発想で作品をつくりあげるワークショップです。今回はワークショップリーダーに声楽家・松平敬氏とテューバ奏者・橋本晋哉氏によるユニット「低音デュオ」を迎え“声”をテーマとした音楽づくりにチャレンジします!“声”には話す、歌うだけでなく、他にもさまざまな音の表現が可能です。そのために音符はあえて用いず、自由な発想で描いた図や記号をもとに、声といろいろな楽器を使った新しい音楽を、みんなで楽しみながらつくり、演奏する体験をします。

受付 13:OO〜
お話とデモンストレーション 13:30〜14:20
休憩
音楽づくりと発表 14:30〜16:30

★定員40名
★参加対象:小学校3年生以上

参加無料/資料代1,000円
※東京音楽大学関係者、日本現代音楽協会会員ならびに維持会友
協定校(国立音楽大学、洗足学園音楽大学、桐朋学園大学)学生は資料代無料
⇒ 参加お申し込みはこちら

 

 

 

ペガサス・コンサート Series Vol.I
(1)染田真実子(チェンバロ)「たゆたう真珠」
12/3[火] 18:30開場 19:00開演
(1) 金子仁美/歯車~ギリシャ民謡によるA(作曲2006年)
(2) 増本伎共子/日々の移ろい(作曲2018年)
(3) ジャン=パトリック・ブザングラン/S’enfuient les ombres(作曲2109年初演)
(4) 金子仁美/歯車~ギリシャ民謡によるB(作曲2006年)
(5) ジャイルズ・ファーナビー/Toy・Giles Farnaby’s Dream
(6) 向井 響/美少女革命:転生(作曲2019年初演)
(7) ジェルジュ・リゲティ/Passacaglia ungherese(作曲1978年)
(8) ジャン=アンリ・ダングルベール/Prelude en sol mineur(作曲1689年)
(9) 松宮圭太/ダングルベール讃(作曲2011年/改作2019年日本初演)
(1)-(6)平均律 (7)中全音律 (8)キルンベルガー調律
(9)中全音律・キルンベルガー調律  (6)(9)クラヴサン+エレクトロニクス
エレクトロニクス:島村幸宏

 

 

 

ペガサス・コンサート Series Vol.I
(2)山田岳(エレクトリック・ギター)「独奏楽器としてのエレクトリック・ギターそしてその可能性をめぐって」
12/5[木] 18:30開場 19:00開演
(1) モートン・フェルドマン/The possibility of new work for electric guitar(作曲1966年)
(2) スティーヴ・ライヒ/エレクトリック・カウンターポイント(作曲1987年)
(3) 湯浅譲二/死者の驕り エレクトリック・ギターのためのプロジェクション(作曲1968年)
(4) 松平頼曉/オスティナーティ(作曲2016年)
(5) 山本裕之/中継のエレキギター(作曲2015年)
(6) フォルカー・ハイン/なぜ、いま(作曲2011年日本初演)

(7) 川島素晴/新作(作曲2019年初演)

 

 

 

ペガサス・コンサート Series Vol.I
(3)佐藤淳一(サクソフォン)「フランス・エレクトロニクス音楽の周辺」
12/9[月] 18:30開場 19:00開演
(1) 坂田直樹/フィトリス I (作曲2015年)
(2) 田中カレン/ナイトバード(作曲1997年)
(3) 酒井健治/波と記憶の間に—サイドA(作曲2005-06年)
(4) クリスチャン・ロバ/クラウド(第17エチュード)(作曲2012年)
(5) アレクサンドロス・マルケアス/三つのウインク・リズム(作曲2006年)
(6) ピエール・ジョドロフスキ/サミュエル・ベケットの最後の夢(作曲2013年日本初演)
エレクトロニクス:有馬純寿

 

 

 

新しさとは何か—第36回現音作曲新人賞本選会
12/18[水] 18:00開場 18:30開演
▼第一部
(1) ヘルムート・ラッヘンマン/プレッション(作曲1969年)
(2) モートン・フェルドマン/ショスロスの春(作曲1977年)
▼第二部 第36回現音作曲新人賞本選会
(3) 柴山真太朗/Turning Tuning(作曲2019年)
(4) 青柿将大/Cut here(作曲2019年)
(5) 中村匡寿/フランス組曲(作曲2018年)
(6) キム・ヨハン/in time / of times (presentation + representation) (作曲2019年)
【演奏】
多久潤一朗(フルート)(4)
菊地秀夫(クラリネット)(4)(6)
中川日出鷹(ファゴット)(5)
萩原顕彰(ホルン)(5)
村田厚生(トロンボーン)(6)
松岡麻衣子(2)(3)・甲斐史子(ヴァイオリン)(3)(5)
般若佳子(ヴィオラ)(3)(5)
山澤慧(チェロ)(1)(3)(4)(6)
篠田昌伸(ピアノ)(2)(6)
石川星太郎(3)-(6)
【審査員】渡辺俊哉(長)、福井とも子、南聡

 

 

 

Ticket Information
東京オペラシティチケットセンター
[電話受付]10:00-18:00
03-5353-9999
[カウンター受付]11:00-19:00
東京オペラシティビル3F
※11/30ワークショップのお申し込みは日本現代音楽協会のみ
日本現代音楽協会(国際現代音楽協会日本支部)
[電話受付]月-金 10:00-17:00
03-6417-0393
[インターネット受付]
クレジットカード、コンビニ払い、キャリア決済、銀行振込、Pay-easyで購入可
主催:特定非営利活動法人日本現代音楽協会(国際現代音楽協会日本支部)
助成:一般社団法人日本音楽著作権協会
公益財団法人 ローム ミュージック ファンデーション
公益財団法人三菱UFJ信託芸術文化財団(12/18)
後援:一般社団法人日本音楽作家団体協議会・一般社団法人日本作曲家協議会
公益財団法人サントリー芸術財団(12/3,5,9)
協力:東京音楽大学(11/30)
企業メセナ協議会を通じてご寄付頂ければ税制優遇措置を受けることが出来ます。
詳しくはこちらをご覧ください。

日本音楽コンクール委員会へ、再度、再回答のお願い(2019年7月20日付)

2019年6月17日付で日本現代音楽協会が日本音楽コンクール委員会に対し送付した「再度の抗議」に対し、7月16日付で日本音楽コンクール委員会より下記の文書が届きました。
日本現代音楽協会は、再度日本音楽コンクール委員会に対し、以下の文書を送付いたしました。

 

2019年7月20日

日本音楽コンクール委員会 御中

特定非営利活動法人
日本現代音楽協会
理事長 近藤 讓

再度、再回答のお願い

弊協会が本年6月16日付でお送りした再抗議文に対する貴委員会のご回答(7月16日付)をいただきました。ご回答の文書には、「作曲部門の審査方法についてはこれが最終形ではなく、頂戴したご意見を今後の運営の参考とし、より良い形のコンクールを目指して参る所存です」とあり、弊協会がこれまで行ってきた要望を考慮してくださる姿勢を示されたことには、感謝いたします。
しかしその一方、このご回答では、昨年度の貴コンクール作曲部門における審査方法等の変更が、貴委員会の正規の手続きを経て決定されたものであること、即ち、その決定のプロセスの正当性が述べられているに過ぎず、そうした変更が行われた理由については、相変わらず何一つ述べられていません。弊協会が再三お願い申し上げておりますのは、変更が為された理由についての説明であって、決定のプロセスに関してではありません。そのことは、昨年11月26日付でお送りした「再回答のお願い」でも明確にいたしました。
再抗議文でも述べましたように、もし貴コンクール委員会が納得のいく理由の説明を示し得ないのであれば、貴コンクールがおとりになった措置は、作曲に対するいわれのない軽視であり差別であると受け取らざるを得ません。このことは、日本における主要な作曲家団体の一つとしての弊協会のみならず、作曲界全体にとっての大きな関心事です。
ここに改めて、貴コンクール作曲部門の審査方法等の変更について、納得し得る論理的な説明お示し下さいますようお願い申し上げます。

以上

佐藤洋嗣コントラバスレクチャー7月14日19時からココプラザ(大阪市立青少年センター)開催

日本現代音楽協会関西企画第7弾
佐藤洋嗣コントラバスレクチャー

2019年714日(日)19:00〜
ココプラザ(大阪市立青少年センター)美術工房101(新大阪駅東口より徒歩7分)
〒533-0033 大阪市東淀川区東中島1-13-13
※当企画について会場へのお問い合わせはご遠慮ください。

料金:資料代として1,000円(当日会場受付にてお支払いください) 要予約/先着38名

日本現代音楽協会が関西企画第7弾として、コントラバス奏者・佐藤洋嗣氏を迎え全曲新作初演リサイタルを開催するにあたり、コントラバスの現代奏法など演奏を交えレクチャーを行います。リサイタルではコントラバスの可能性を探求した関西会員の作品に加え、ソロ作品を広く公募し、演奏します。日本現代音楽協会会員外の作曲家や学生の皆さんもぜひご参加下さい。

●主催・お問い合わせ・お申し込み
特定非営利活動法人日本現代音楽協会
e-mail:80th@jscm.net
電話:03-6417-0393

佐藤洋嗣(さとうようじ)高校時代はエレクトリック・ベースを演奏し、卒業後コントラバスの魅力に触れ、転向。2006年、東京音楽大学卒業。現在は室内楽、オーケストラ、アルゼンチン・タンゴなどを演奏しつつ、コントラバスの新しい可能性を探りながら演奏している。アンサンブル・ノマドのメンバー。バンドジャーナル誌に於いてワンポイントレッスンを連載。これまで4回のリサイタルを開催。将来が大変嘱望されている若手ベーシストの一人として注目を集めている。

 

▼作品募集要項

編成:コントラバスソロ(未発表の新作)

演奏時間:5分以内

出品料:作品が選ばれた場合、以下の出品料が必要になります。
日本現代音楽協会会員:4万円
会員外:一般6万円/学生2万円

募集締切:2019年11月21日(木)18時必着

審査員:佐藤洋嗣、松平頼曉、南川弥生、諸橋玲子、福井とも子

審査料:3千円、応募前に以下の口座に振込むこと(ただし日本現代音楽協会会員は不要)
三井住友銀行 五反田支店(普通)8695187 特非)日本現代音楽協会
※振込の控えは、必ずお手元に保管して下さい。主催者より問い合わせる場合があります。
※一度振り込まれた審査料はいかなる場合も返却致しません。

応募方法:楽譜と以下(1)〜(4)をe-mail送信に加え楽譜のみ郵送(楽譜にはタイトルのみ記入し、作曲者氏名は記入しないこと)。
(1)作品名、作曲年、演奏時間
(2)応募者氏名、連絡先(e-mailアドレス、電話番号他)
(3)協会会員/一般/学生の区分
(4)審査料振込日と振込名義(一般、学生のみ)

応募先e-mail:80th@jscm.net(応募の際の件名は「コントラバスリサイタル作品応募」としてください)

楽譜送付・問合せ先
特定非営利活動法人日本現代音楽協会
〒141-0031東京都品川区西五反田7-19-6-2F
電話:03-6417-0393
FAX:03-6417-0394

▼公演情報 開催日
2020年3月31日(火)
会場:豊中市立文化芸術センター多目的室
制作:諸橋玲子(日本現代音楽協会会員)

日本音楽コンクール委員会への文書再送付(2019年6月17日付)

2019年5月26日付で日本現代音楽協会が日本音楽コンクール委員会に対し送付した「抗議文」に対し、6月13日付で日本音楽コンクール事務局より下記の文書が届きました。
日本現代音楽協会は、再度日本音楽コンクール委員会に対し、以下の文書を送付いたしました。

 

2019年6月17日

日本音楽コンクール委員会 御中

特定非営利活動法人
日本現代音楽協会
理事長 近藤 讓

再度の抗議

昨年11月26日付でお送りいたしました「再回答のお願い」に対するご回答(6 月13 日付)をいただきました。しかしそのご回答では、「昨年10月30日付で回答させていただいた内容がすべてです」とのみ述べられております。本協会が「再回答のお願い」を申し上げたのは、貴コンクールからの昨年10月30日付のご回答の内容が実質的に回答拒否としか受け取れ得ないものであったからでした。しかし、今回いただいたご回答も、以前と同じ文言の繰り返しに過ぎません。
当協会が「再回答のお願い」をお送りしてから6か月以上もの長い時を経て、しかも、ご回答をいただけないことに対する本協会からの抗議(5月26日付)を受けてようやく為された今回のご回答に於いても、当方の真摯な質問と要望を単に無視して、実質的に回答拒否の姿勢を再度お示しになったことは、まことに遺憾です。
更に、今回のご回答も、以前同様、日本音楽コンクール委員会によってではなく、「職掌上」という理由を付してコンクール事務局によって為されています。貴コンクールの規約によれば、コンクールの運営は「日本音楽コンクール委員会」が行い(コンクール規約第3条)、そして、事務局はコンクールの実施のために置かれているものです(同第4条)。これらの条文から、コンクール運営の責任主体がコンクール委員会であることは明白です。本協会からの「質問と要望」及び「抗議」の内容は、正にコンクールの運営に関わることであって、コンクール実施業務についてではありませんので、運営の責任主体であるコンクール委員会にご回答をお願いした次第です。しかし、ご回答は、今回も再び事務局からのものでした。
コンクール運営の根幹に関わるような質問と要望に対して、運営の責任主体であるコンクール委員会が直接ご回答なさらずに、敢えて事務局が回答をなさるのは、どういう理由からでしょうか。運営の根幹に関わるような問題についてのコンクール委員会の意思を代理で伝えることが、事務局の職掌であるコンクール実施業務に属するものであるとは考えられません。つまり、コンクール委員会が回答の責任を避けておられると受けとらざるを得ないのです。(一方、仮に、事務局がその本来の職掌の一部としてご回答をなさっておいでなのでしたら、それは、実質的に事務局がコンクール運営の責任を担っておられるということを意味することになります。そして、その場合には、貴コンクールが、コンクール規約に基づいて公正に運営されていないのではないかという重大な疑念を生むことにもなりかねないでしょう。)
貴コンクールは、コンクールの重要な教育的機能を損ねるような変更と規模の縮小を、作曲部門のみに於いて実行なさいました。その理由を問う本協会からの質問抗議に対して、貴コンクール委員会は、コンクール運営の責任主体をはぐらかし、実質的に回答を拒む姿勢をとり続けておいでです。もし、責任ある立場の方が納得のいく理由の説明を行いたくないのであれば、貴コンクールがお取りになった措置は、作曲に対するいわれのない軽視であり差別であると言わざるを得ません。音楽文化の向上への寄与を謳う貴コンクールが、作曲を軽視し、貴コンクールのそうした姿勢に抗議する本協会の声を蔑ろにして無視し続けておられることは、単に本協会のみに止まらず日本の作曲界全体への侮辱でしかありません。日本における主要な作曲家団体の一つとして、本協会は、強い憤りをもって、ここに改めて抗議いたします。

以上

日本現代音楽協会「公募リサイタル」審査結果について

日本現代音楽協会は、現代音楽の上演に積極的な演奏家を支援すべく、〈現音 Music of Our Time 2019〉音楽祭の中で演奏家自身が企画・出演するリサイタルを「公募リサイタル」として募集していました。
5月19日協会事務局において、佐藤昌弘(審査員長)、赤石直哉、北爪道夫、渡辺俊哉各理事が、オブザーバーの近藤譲理事長の立ち合いの下で、応募全32企画の審査を行いました。
当初は2企画を選出する予定でしたが、予想を上回る応募に加え、非常に優れた内容が多いことから、さらに1企画を加え、全3公演を音楽祭において開催することとなりました。選出された公演は、以下の通りです。(なお、下記プログラムでの作曲者名と曲名については、応募者による表記をそのまま用いています。)
審査にあたり、1)原則的に1945年以降に作曲された作品であること、2)3分の1以上が日本人作品であること、3)世界初演または日本初演を含むこと、という募集条件に加え、優れた演奏技能と演奏表現力を有しており、かつ、企画のコンセプトとプログラミングの創造性、独自性の豊かさ、そして、一夜の演奏会としてのまとまりを十分に備えていることを審査基準としました。
日本現代音楽協会ではこの演奏家を公募するシリーズを“ペガサス・コンサート・シリーズ”として、来年度以降も〈現音 Music of Our Time〉音楽祭の中で継続開催していく予定です。

 

〈現音 Music of Our Time 2019〉2019年11月28日~12月19日

 

ペガサス・コンサート・シリーズ(公募リサイタル) Vol. I  No.1~3
後援:公益財団法人 サントリー芸術財団

 

(1) 染田真実子チェンバロ・リサイタル「たゆたう真珠」
2019年12月3日(火)19時開演予定|東京オペラシティリサイタルホール
【編成】 チェンバロ独奏(+一部エレクトロニクス)
▼演目
金子仁美 / 歯車~ギリシャ民謡によるA
増本伎共子 / 日々の移ろい
Jean-Patrik Besingrand / S’enfuient les ombres
金子仁美 / 歯車~ギリシャ民謡によるB
Giles Farnaby/Toy・Giles Farnaby’s Dream
向井響 / 美少女革命・転生(初演)
Ligeti György Sandor / Passacaglia ungherese
Jean-Henri d’Anglebert / Prelude en sol mineur
松宮圭太 / ダングルベール讃(改作日本初演)
[上記中、Ligetiの作品は中全音律、d’Anglebertはキルンベルガー調律、松宮は中全音律とキルンベルガー調律、そして他は平均律で演奏される。]

 

(2) 山田岳エレクトリック・ギター・リサイタル
「独奏楽器としてのエレクトリック・ギター そしてその可能性をめぐって」
2019年12月5日(木)19時開演予定|東京オペラシティリサイタルホール
【編成】 エレクトリック・ギター独奏
▼演目
モートン・フェルドマン/The possibility of new work for electric guitar
スティーヴ・ライヒ/エレクトリック・カウンターポイント
湯浅譲二/死者の驕り エレクトリック・ギターのためのプロジェクション
松平頼暁/オスティナーティ
山本裕之/中継のエレキギター
フォルカー・ハイン/なぜ、いま、(日本初演)
川島素晴/新作(初演)

 

(3) 佐藤淳一サクソフォン・リサイタル
「フランス・エレクトロニクス音楽の周辺」
2019年12月9日(月)19時開演予定|東京オペラシティリサイタルホール
【編成】 サクソフォン独奏+エレクトロニクス(電子技術:有馬純寿)
▼演目
坂田直樹/フィトリス I
田中カレン/ナイトバード
酒井健治/波と記憶の合間に-サイドA
クリスチャン・ロバ/クラウド〈第17 エチュード〉
アレクサンドロス・マルケアス/三つのウインク・リズム(日本初演)
ピエール・ジョドロフスキ/サミュエル・ベケットの最後の夢(日本初演)

 

なお、2019年12月5日に開催を予定しておりました「現代日本音楽の遺産 Vol. 1〈日本現代音楽の青春〉」は、ペガサス・コンサート・シリーズの公演に変更となりました。