こんにちは、ヴァイオリン弾きの原田真帆です。
『卑弥呼とホームズのヴァイオリン事件簿』第5回です。
前回予告した通り、今回はロンドンでの現代音楽の授業についてつづっていきたいと思います。
選択授業の中にあり
わたしは9月から英国王立音楽院の修士課程に在学しています。選択科目をいくつか選ぶ中で、まずわたしは迷わず「現代音楽ワークショップ」という名の授業をのぞいてみました。
その科目は学部3年以上の作曲科と声楽科・器楽科・古楽科向けに開設されています。担当教諭は作曲家ですが作曲科の専任教授ではなく、チューターという、学生のケア担当といいますか、履修相談から日々の学校生活に必要な連絡やら何やら、いわば担任の先生のようにお世話してくれる教授陣のひとりです。
教室に集まった学生の割合は、作曲家と演奏家がほぼ半々。人数は全体で20人程度でした。ヴァイオリンがわたしともうひとり、チェロがふたりにフルート・ピアノがひとりずつ、そしてクラリネットとトロンボーンやギターもいます。