この度、「第14回現代音楽演奏コンクール“競楽XIV”」にて第1位という結果を頂き、本当に嬉しく思います。新型コロナウイルス感染拡大という困難な状況にも関わらず、徹底した感染対策のもとで演奏する機会を与えて頂きましたこと、審査委員の先生方をはじめ日本現代音楽協会の関係者の皆様に、深く感謝申し上げます。
この“競楽”というコンクールは、現代作品の演奏を学ぶ身にとって、現代音楽を第一線で牽引されてきた作曲家・演奏家の先生方に、演奏を直接聴いて頂くことのできる大変貴重な機会であり、このコンクールで演奏すること自体が、私にとってはとても特別なことでした。それに加えて、このコンクールの大きな特徴である、演奏する楽器や編成に制限がないこと、ソロでも団体でも参加できることから、普段なかなか聴くことのできない作品の演奏に触れることができると同時に、出場にあたって自分の楽器の特徴や魅力について改めて向き合うきっかけともなり、多くを学ばせて頂きました。
今回2回目の挑戦で初めて本選に進むことができたのですが、初めての挑戦から今日に至るまでの2年間、私を成長させて頂いたのは、御世話になっております先生方の御指導と、なにより作品との出会いだと感じております。特に本選で演奏致しました、権代敦彦さんの《耀く灰》は、3年前に初めて聴いてからずっと虜になり続けている作品で、この作品との出会いがなければ、今回このような賞を頂くこともできなかったと思います。
今回の受賞をきっかけに、より多くの方、そして作品に出会うことができますならば、それほど幸せなことはありません。私自身、未熟で学ぶことが山積みですが、これから微力ながら少しでも現代作品の演奏に携わらせて頂けるよう、より一層精進してまいります。
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