▼本選演奏曲
松村 禎三/ヴィブラフォンのために〜三橋鷹女の俳句によせて〜(2002)
打楽器で構成されるコンサートを初めて訪れたのは、2002年に開催された「吉原すみれパーカッションリサイタル」でした。
このコンサートをきっかけに私は打楽器奏者を志しました。
その時初演された曲の一つが松村禎三氏作曲の《ヴィブラフォンのために〜三橋鷹女の俳句によせて〜》です。
奥深い響きと鬼気迫る迫力を合わせ持ったこの作品が生み出す空気は私を興奮させ、今でも鮮明に覚えています。
4年前に師の吉原すみれ氏から、現代音楽発展に貢献する意志を受け継ぐようお言葉をいただきました。そしてその意志を象徴する代表曲であり、私の原点とも言えるこの作品を現代音楽演奏コンクールの場にて演奏できることはとても光栄です。
私が感激した空気をご来場いただいた皆様にも味わっていただけると嬉しく思います。
◎プロフィール
富山県出身。武蔵野音楽大学卒業。ドイツ国立カールスルーエ音楽大学へ留学。同大学大学院修士課程にて満場一致の最優秀の成績を得て帰国。2011年バーデン文化財団主催の国際音楽コンクール「Kulturfonds Baden Wettbewerb」第1位受賞。第31回日本管打楽器コンクール・パーカッション部門第2位受賞。2017年Studio N.A.Tより打楽器独奏によるCD『I Ching』をリリース。
▼予選演奏曲
山口 恭範/Conundrum(1997)