現音作曲新人賞入選者からのメッセージ〜青島佳祐

初めまして、青島佳祐と言います。今回は現音作曲新人賞にノミネートされたことでこの文章を書いています。

私が大学入学した年からJSCM主催の演奏会には足しげく通っておりまして、特にこの現音作曲新人賞本選会は毎年必ず聴きに行っておりました。
そこで尊敬する先輩や、同年代の作曲家の作品を聴くたびに大きな励みとなり、いつかは自分もこの舞台に立てればと思い日々創作を続けておりましたが、今年はいざ自分の番となり、とても不思議な気持ちがします。

この「弦楽三重奏の為に」について、琵琶法師が最初の音を奏でただけでその楽器の辿ってきた歴史がその音から聴こえる(見える)という言説があります。琵琶には長年継がれてきた歴史が存在し(日本で長年過ごした人間であれば)その楽曲や楽器自体に馴染みが無くても、最初の1音だけで古き日本の風景を思い浮かべる人がいるかもしれない。しかし西洋楽器であるピアノやヴァイオリンの一音からその楽器の辿ってきた歴史や文化を見出せる人は決して多くなく、それらの楽器も琵琶と同じかそれ以上の歴史を重ねているにもかかわらず・・・・・・そこに新しいアプローチの可能性があるのではと考え至りました。“一音”から、滲み出てくるものを明らかにする、それこそがこの曲の目的でもありました。
これ以上言及すると興覚めになってしまうので、11月17日18時半にオペラシティのリサイタルホールでお楽しみということにしましょう。なんとトップバッターです!

余談ではありますが、演奏会のフライヤーで使ったプロフィール画像について、各方面から多数コメントを頂いたのでぜひ紹介したいと思います。

「らしいわ」
「(写真)ソレかよ」
「もうすこしまともな写真がなかったのか」
「それでいい!反省なんかするな!」
「プロフィール写真www」
「うわぁ」
「作曲家とはそうあるべき」
「やりましたね(`・ω・´)」
「いっそそのポーズで写真スタジオいきましょ」
「丸焼きにしてやるーーーー!!!!」
「惜しむらくはセンターじゃなくて、他が全員スーツじゃないってところ」

願わくば拙作もこのくらい反響あると嬉しいんですがね!

 

 

 

〈現音・秋の音楽展2017〉
第34回現音作曲新人賞本選会
テーマ:地域性と現代性のあらたな交差の可能性

2017年1117日(金)18:00開場/18:30開演|東京オペラシティリサイタルホール

 

▼第一部:入選作品演奏審査

(1) 青島佳祐/弦楽三重奏の為に(作曲2017年初演)

(2) 丹羽菜月/満たしの“ ”、繋ぎの“ ”(作曲2017年初演)

(3) キム・ヨハン/Unbeknownst – to(作曲2017年初演)

(4) 久保哲朗/Relativity by M.C.Escher(作曲2017年初演)

(5) 萩原晴子/Liquid(作曲2017年初演)

演奏:
多久潤一朗(フルート)(2) 間部令子(フルート)(5) 鈴木生子(クラリネット)(3)(4)
安田結衣子(ピアノ)(2)(4) 小倉美春(ピアノ)(5) 佐原敦子(ヴァイオリン)(1)(3)(4)
阿部哲(ヴィオラ)(1)(3)(5) 豊田庄吾(チェロ)(1)(2)(3)(4) 松川智哉(指揮)(4) 石川星太郎(指揮)(5)

▼第二部:日本現代音楽協会会員作品上演

(6) 南 聡/2つの余禄の心得(作曲2005/06年)

(7) 斉木由美/歓/JOY~ピアノのための(作曲2014年)

(8) 久留智之/人と樹と(作曲2011年)

(9) 久留智之/オーム貝の歌 (作曲1988年初演)

演奏:
井上ハルカ(サックス)(6) 小倉美春(ピアノ)(6)(7) 古川玄一郎(マリンバ)(8)
中山加琳(ヴァイオリン)(9) 鈴木真希子(ハープ)(9)

▼講評・結果発表・表彰式 20:45頃〜

審査員:南聡(審査員長)、斉木由美、久留智之

※就学前のお子様のご同伴・ご入場はご遠慮下さい。演奏順は変更となる場合があります。

 

チケット:全自由席 一般2,000円 学生1,000円

東京オペラシティチケットセンター インターネット予約 電話:03-5353-9999
日本現代音楽協会 電話:03-3446-3506 aki2017(a)jscm.net www.jscm.net

主催・お問合せ:日本現代音楽協会(国際現代音楽協会日本支部)
TEL: 03-3446-3506 E-Mail: aki2017(a)jscm.net

助成:一般社団法人私的録音補償金管理協会 一般社団法人日本音楽著作権協会
後援:一般社団法人日本作曲家協議会  一般社団法人日本音楽作家団体協議会