▼本選演奏曲
高橋 悠治/メタテーゼ第2番 (1968)
Claude VIVIER/Pour guitare(1975)
この度はこのような素晴らしい舞台に立たせていただける事を大変うれしく思っております。
1曲目は高橋悠治作曲《メタテーゼ第2番》(1968)を演奏いたします。メタテーゼとは音位転換の意味で、弛まなく変化する音たちは感情が入り込むすきがないほど純粋な世界を構築しています。なんの匂いもない、といってもいいかもしれませんが、この真っすぐな曲に強く惹かれます。半世紀前の作品ながら1つのギター音楽の到達点です。
2曲目はC.ヴィヴィエ作曲《Pour guitare(ギターの為に)》(1975)です。バリのガムランの模した響きが特徴的で、前曲と全く違った意味をもつ空白を聴いていただけたら幸いです。
◎プロフィール
これまでにギターを松居孝行、佐藤紀雄、D.ゲーリッツの各氏に師事。エリザベト音楽大学卒業。ベルリン国立音楽大学ハンス・アイスラー大学院修了。リリエンフェルト(オーストリア)の音楽祭に招待、日独センター(ドイツ)にて内倉ひとみの個展にて、久保摩耶子のパフォーマンスと共演、ドイツ文化センターにてクリスティーネ・イヴァノヴィッチによるエーリッヒ・フリートの「イザナギとイザナミ」の講演に出演。また「秋吉台の夏2015」にて、山田岳 ギター・ポートレイトコンサートにて「コードウェルの為の祝砲」で共演し好評を博す。第一回パン・パシフィック現代音楽コンクール アンサンブルの部第一位。ウィーン・ギターフォーラム現代音楽賞を受賞。
▼予選演奏曲
Elliott CARTER/CHANGES(1983)